そこで今回は、カードローンの金利に関して説明を行っていきたいと思います。
目次
そもそもカードローンの「金利」とは?
カードローンを利用するということは融資を受けるということです。そして融資を受けたら必ず返済をしなければなりませんが、この際に借りたお金(元金)だけ返すのではなく必ず利息を上乗せして返さなければなりません。
この利息がいくらになるのかを計算する際に用いられるのが金利で、一般的には%表示で表されます。
そして金利は年率で表されることが多くなっています。
年率とは1年間お金を借りた場合に支払わなければならない利息が、元金から見てどれぐらいの割合であるかを表します。
言葉で説明しても分かりにくい部分もありますので、次の章では具体的な計算を交えながら利息についてもう少し説明を行っていきましょう。
利息の計算方法
では、カードローンで100万円の融資を受けて、その際の金利が12.0%だったという前提で計算をしてみましょう。1年間で発生する利息は、100万円×0.12=12万円ということになります。
このように、1年間で発生する利息がいくらになるかは「元金×金利」で計算することが可能です。
しかし、実際問題としてカードローンで返済を行う際には1年単位で返済を行うことはほぼありません。
基本的に1ヵ月(金融業者によっては35日単位などもあります)単位で返済を行っていかなければなりませんが、先ほどの条件の場合1ヵ月で発生する金利はどのようにしたら計算できるのでしょうか。
これを考えるためには「日割り計算」という考え方を用います。
賃貸マンションに月中から入居する際に、本来の家賃を1ヵ月分の日数で割った後に実際に入居する日数をかけた金額を支払う、というあれですね。
100万円の融資を受けて金利が12.0%の場合は、1年間つまり365日で12万円の利息が発生することになるので1日あたりに発生する利息は120000円÷365=328.76…約329円となります。
つまり1か月(30日として考えます)あたりに発生する利息は329円×30=9870円と計算することができます。
利息の計算方法としては、一年間で発生する利息の計算方法である「元金×金利」と、xヵ月で発生する利息の計算方法である「元金×金利÷365×30×x」の2つの計算式を覚えておけば問題ないでしょう。
カードを比較する際には「最大金利」に注目すべき
ここまで金利の説明を行ってきたら「じゃぁ金利は低いほうがいいんだ!」ということがお分かりになっていただけたと思います。しかしここで1つ注意していただきたいことは、カードローンを利用する際の適用金利には幅があるということです。
金融機関のホームページなどでカードローンの商品説明書をよく見てみると、「金利:××%~△△%」のようにある程度の幅を持たせた金利が記載されてあることが分かります。
この際に注目すべきなのは金利の下限である最低金利のほうではなく、金利の上限である最大金利のほうです。
カードローンによっては限度額に関係なく審査によって適用金利が決まるものもありますが、多くの場合は利用限度額に応じて適用金利が決まります。
そして最低金利が適用されるのは、そのカードローンで借りることができる限度額近くまで借りる場合がほとんどです。
100万円以下の少額での借り入れならば、ほとんどの場合最大金利に近い金利での借り入れとなるでしょう。
適用金利3%~18%のカードローンAと適用金利9%~12%のカードローンBがあった場合(数字は適当です)、それぞれの下限である3%と9%に注目して「Aを利用しよう」と考えるのではなく、それぞれの上限である18%と12%を比較して「Bのほうが実際に適用される金利は低いんだろうな」という考え方ができるようになることが重要です。
一般的には銀行系カードの方が利息が少なく済む
カードローンには大きく分けると、プロミス・アコムといった消費者金融が提供している消費者金融系と三井住友銀行などの銀行が提供している銀行系の2つがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、どちらを利用するかは各々が抱えている事情により即したほうを選ぶといいのですが、こと金利に注目するのであれば銀行系のカードローンを利用したほうが支払う利息は少なくなることが多いと言えます。
プロミス・アコム・アイフルの消費者金融3社のカードローンと、三井住友銀行・三菱東京UFJ銀行のカードローンの適用金利を見てみると以下のようになります。
プロミス→金利:4.5%~17.8%
アコム→金利:3.0%~18.0%
アイフル→金利:4.5%~18.0%
三井住友銀行→金利:4.0%~14.5%
三菱東京UFJ銀行→金利:1.8%~14.6%
カードローンの検討を行う際に重要である「最大金利」が銀行系のカードローンのほうが低くなっているのが分かっていただけると思います。
支払う利息を抑えたいのであれば銀行系のカードローンを利用するのがいいでしょう。
初めての利用の場合には無利息サービスがおすすめ
銀行系のカードローンと比較すると、適用金利が高く利用しにくい印象の消費者金融系のカードローンですが、もちろん消費者金融系のカードローンにもメリットはあります。それは「無利息サービス」の存在です。
カードローンを利用して融資を受けたら一定の利息を上乗せして返済する、これが当たり前のことですがプロミス・アコム・アイフルなどの大手消費者金融を中心に提供されている無利息サービスでは利息の上乗せ無しに返済を行うことが可能なのです。
これを読まれている方はそんなおいしい話には何か裏があるに違いない…とお思いかもしれません。確かに裏はありませんが利用制限はあります。
一部の例外を除き、ほとんどの無利息サービスは「初回契約者・初回利用者に限る」といった条件が設けられています。
つまり、無利息で利用できるのは初めの借り入れだけなのです。また、「初回融資から30日以内」といったように無利息で融資を受けられる期間も定められています。
とは言え条件を満たしている人であれば、融資を受けたとしても期間内に返済を行いさえすれば無利息での利用が可能というのは非常に便利なサービスです。
カードローンを利用するのが初めてだという人は、このような無利息サービスが設けられている金融業者のカードローンを選んで利用するといいでしょう。
大手消費者金融を中心にとご説明しましたが、銀行カードローンの中にもレイクのように無利息サービスを提供しているところもあります。
最大金利の低いおすすめカードローン
それでは最後に、最大金利の低いカードローンの中からおすすめのものをいくつか紹介しましょう。どこのカードローンを利用するかを迷っている場合にはぜひ参考にしてみてください。
住信SBIネット銀行「MR.カードローン」
住信SBIネット銀行のMR.カードローンには、プレミアムコースとスタンダードコースの2つのコースがあります。どちらのコースを利用できるかは審査の結果次第となりますが、プレミアムコースを利用できれば1.59%~7.99%の低金利で融資を受けることが可能です。
また、所定の条件を満たすことで更なる金利優遇を受けることもできます。
借入限度額も最大1,200万円となっており、どのような用途にも対応できるカードローンです。
りそな銀行「プレミアムカードローン」
りそな銀行のプレミアムカードローンは最大金利でも12.475%と低めの設定となっていますが、りそな銀行で住宅ローンを利用している場合にはさらに金利が0.5%優遇されます。住信SBIネット銀行のMR.カードローンほどの低金利というわけではありませんが、コースの選択が無いので審査に通過しさえすれば想定通りの金利で利用できる安心感があります。
みずほ銀行カードローン
みずほ銀行カードローンも、MR.カードローンのようにエグゼクティブプランとコンフォートプランという2つのプランがあります。どちらのプランを利用できるかは審査の結果次第となりますが、エグゼクティブプランを利用できれば3.5%~7.0%という低金利で融資を受けることが可能です。
また、みずほ銀行で住宅ローンを利用している場合にはさらに金利が0.5%優遇されます。
3大メガバンクの1社が提供するカードローンということで安心して利用することができます。